「海辺のカフカ」読了

最初は青臭い少年少年の話かと思っていたが元祖世界系系？の内容で意外と面白かった、吉本バナナはキッチンだけでいいが村上春樹はもう少し読んでもいいかもと思った。
あり得ない話を読者に摺りこむ為に日常行われる所作「食事」とか「運動」とかの間に非日常を挟みこみ積曹構造のちょうどミルフィーユのような構造を形成してる、さらにその程度の不思議な現象ならあり得るかもしれないと、読者を納得させつつ物語の世界観へと引きずりこむのが常套手段のようだ。
主人公カフカの物語よりもナカムラさんの物語の方が面白いと感じたのだが、そちらの話は尻すぼみのようになっていて終わり方としてはイマイチ、食後のデザートは出さないタイプのようである。
この本を読んで主人公と同世代は、主人公に共感して生き方に付いて考察を行うのだろうか、それとも一つの物語として淡々と読み進めのであろうか興味深い。